三國志の奸雄、曹操孟徳から学ぶ情報の大切さ 2
後漢の丞相・魏王で、三国時代の魏の基礎を作った英雄です。
後世では魏の武帝、魏武とも呼ばれます。
【治世の能臣、乱世の奸雄】
世が平和に収まっている時は有能な臣下として働くが、乱世になるとずる賢い英雄になるだろうといわれた英雄。
前回では官渡の戦いで曹操が勝利した要因を解説しました。
今回では曹操の大きな敗北をした赤壁の戦いを解説します。
華北(中国の北部)を全体を納めた曹操は膨大な兵力を率いて中国を統一の為に赤壁の地で孫権、劉備率いる同盟軍と川を挟んで対峙します。
曹操軍の膨大な兵力は孫権、劉備率いる同盟軍の兵力を遥かに上回っていたとされています。
孫権は降伏直前の状態を諸葛亮に説得され戦うことになります。
つまり曹操の勝ちはそのぐらい確実視されていました。
情報収集を強みがある曹操はスパイを放ち敵陣に送り込みます。
黄蓋(呉の旗揚げ時代からの古参武将)が周瑜によって鞭打ちの計をされている情報を掴みます。
先陣の黄蓋は開戦と同時に曹操軍に寝返るという情報です。
さらに水軍の司令官の蔡瑁が曹操暗殺の容疑が掛かり曹操は処刑します。
この2つの虚偽の情報が曹操の大きな敗因になります。
黄蓋の見せかけの降伏で曹操の大船団に火計を仕掛け、
水軍司令官の蔡瑁が不在の為対応ができず、
諸葛亮の目算であった南東の風により大船団に火の手は回り、赤壁の河川に沈んでいきます。
つまり
虚偽の情報を掴まされた為に歴史的大敗北になります。
これは投資の世界にありふれている情報も真偽が玉石混淆の状態です。
かなり稼げると目算される情報こそ疑っていたほうがいいです。
また情報を鵜呑みにすることはこれ上ない危険です。
官渡の戦いのように大きなリターンもあれば、、
赤壁の戦いのように大きなリスクもあります。
ゆえにレバレッジの全開にするような行動は控え。
手堅く現物でやっていたほうがいいです。
すべては致命的な損失を避ける為です。
また自分がもっとも得意とするフィールドでやる必要があります。
曹操軍は水軍に慣れてなく
孫権軍は水軍は得意でした。
こうしたものが起因することも大きいため、、
常に自分の土俵で勝負するほうが勝率は高くなります。
これは日本市場において莫大な資産を持つ海外投資家より日本に住む個人投資家たちのほうが情報的には有利になります。
ゆえに米国、中国市場が優勢だとしても情報格差や言葉の壁があるため私たち日本人は不利に働きます。
常に情報の有意性が保たれることはとても重要な要因になります。
終わりに
曹操の旗揚げ時は今の日本より最悪な状態で政治は腐敗し、戦乱は極め、食物不足はイナゴの被害により苦しい状況でした。
そのなかでも魏による中華統一の基盤を作った曹操は他には比べられない三國志屈指の有能な武将でした。
取締役、ceoにこのような有能な資質があるか見極めることは投資家として絶対的に必要な要素です。